胃カメラ
はじめに
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)は鼻や口からカメラを挿入して、食道・胃・十二指腸を観察や処置を行う検査です。
麻酔
一般的には喉の局所麻酔を行います。ただ今までにつらいと感じた方、あるいは医師が必要と考えられる方には鎮静剤(静脈麻酔)を用いて検査を行います。検査中は安全に行うために、血圧・脈拍、酸素飽和度をモニタリングしながら検査します。クリニック内で十分にお休み頂いた後にお帰りください。
検査機器
胃カメラは、先端部外径が5.4mmで柔軟性のある最新の電子スコープを用いて行います。鼻から(経鼻)、口(経口)からのどちらからでも可能です。画像は専用の画像システムに保存し、後ほど詳細にご説明させて頂きます。内視鏡の洗浄装置は日本消化器内視鏡学会ガイドラインに基づいた洗浄・消毒を行っており感染対策を徹底しております。
症状
以下のような症状に心当たりのある方は、胃カメラ検査を受けましょう。土曜日でも可能です。
- みぞおちのあたりに痛みを感じる方
- 胸焼けや胃もたれ感がある方
- 食欲不振や体重が減少した方
- 消化管の手術既往のある方
- 黒い便がでた方
逆流性食道炎、胃ポリープ、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、特に食道がんや胃がんの早期診断に有効です。
胃カメラ
胃カメラ(観察のみ) | 1,500円~2,000円程度(1割負担) | 4,000円程度(3割負担) |
胃カメラ+病理組織検査など | 3,000円~4,000円程度(1割負担) | 9,000円~12,000円程度(3割負担) |
※料金には診察料は含まれていません。
大腸内視鏡検査・大腸ポリープ
はじめに
肛門より内視鏡を挿入し、直腸からS状結腸や盲腸まで観察・処置を行う検査です。炭酸ガスを用いて検査を行いますので腹部膨満感を軽減することができます。
麻酔
一般的には喉の局所麻酔を行います。ただ今までにつらいと感じた方、あるいは医師が必要と考えられる方には鎮静剤(静脈麻酔)を用いて検査を行います。検査中は安全に行うために、血圧・脈拍、酸素飽和度をモニタリングしながら検査します。クリニック内で十分にお休み頂いた後にお帰りください。
症状
肛門からの出血や検診での便潜血反応陽性の方にお勧めです。
病気については、大腸がんや大腸ポリープです。大腸ポリープについては、大きさや性状によりますが、日帰り治療も可能です。がんや大きなポリープの際には、連携医療機関に紹介させて頂きます。
また、クリニックでの肛門外科診療のできるクリニックです。痔についても十分に説明させて頂きます。後日、クリニックでの手術治療も可能です。
大腸カメラ
大腸内視鏡検査(観察のみ) | 2,500円程度(1割負担) | 7,000円程度(3割負担) |
大腸内視鏡検査+病理組織検査など | 3,000円~5,000円程(1割負担) | 10,000円~16,000円程度(3割負担) |
大腸内視鏡ポリープ手術 | 7,000円~10,000円程(1割負担) | 20,000円~28,000円程(3割負担) |
※料金には診察料は含まれていません。
ピロリ菌・除菌治療
ピロリ菌はほとんどが小児期に感染し胃に一生定着します。その経路は水や食品や幼少期における家庭や施設での経口感染と考えられます。ピロリ菌の数十年にわたる持続感染により、萎縮性胃炎、消化性潰瘍、胃過形成性ポリープ、胃がんや胃MALTリンパ腫など発生するとされています。
また、慢性蕁麻疹をはじめ、心血管疾患、鉄欠乏性貧血、パーキンソン病、片頭痛など、様々な疾患との関連性も指摘されています。
特に、胃がんの9割はピロリ菌感染と関連することが報告されています。
一方で除菌治療を行うことにより胃がん発生リスクを約1/3-1/2減少することが可能であり、年齢が早期時に除菌治療を受けることで、よりリスクを減少させることが可能です。ただし、除菌後も長期の胃カメラでのフォローアップが重要です。
胃カメラ検査とカメラ検査時に施行できる迅速ウレアーゼ試験などがあります。また、内視鏡を用いない方法として抗ピロリ抗体測定(血液)や便中ピロリ抗原測定などを用いて診断します。
除菌治療は2種類の抗生物質と胃酸を抑えるお薬で治療します。朝と夕方の1日2回1週間続けて内服することにより8割以上の患者さんが除菌できます。
検査、治療のご希望の方はご連絡ください。
過敏性腸症候群
大腸に腫瘍や炎症がないにもかかわらず、お腹の調子がわるく、それと関連して便意や下痢などの便通異常(排便回数・便の性状)が数ヶ月以上続くときに考えられます。お腹の痛み、不安感や便秘・下痢といった症状があり、日常生活に支障を来すことが多くなります。
治療方法は生活習慣の改善や消化管機能改善薬やプロバイオティクス(ビフィズス菌や乳酸菌など有用な細菌)や便の水分バランスを整えるお薬や便秘や下痢に使用するお薬などです。
慢性便秘症
便秘やお通じの不調といっても、以下のように症状はさまざまです。
- 排便回数の減少(週に3回未満。毎日ある必要はありません)
- 排便時のいきみ
- 下腹部の痛みや不快感
- 便が硬い
- 残便感
原因も症状や人によって異なります。また、慢性便秘症と診断する前に、他の病気でないことを検査で確認する必要があります。
治療方法は主に生活習慣の改善です。内服治療が必要となることは有りますが、現在においてはいろいろな緩下剤があります。ご自分にあったお薬を選んで頂きます。
便失禁
便失禁とは普通の排便のコントロールがうまく行かない状態です。自分の意思に反して便が肛門から漏れ出る状態のことを表しています。
我慢できずに出る場合や気づかないときに漏れでることがあります。
原因は加齢による変化や肛門周囲の切開や手術(出産時、痔核や痔瘻)、直腸脱などの直腸肛門疾患によるものや直腸がんの手術治療後など様々なものがあります。治療方法はお薬による内科的治療が第一選択です。効果のない場合は手術治療があります。
仙骨神経刺激療法(紹介施設で施行)などございますので、お気軽にご相談ください。
仙骨神経刺激療法(SNM)
肝胆膵疾患
脂肪肝や慢性肝炎といった肝疾患、胆石症、胆嚢ポリープといった胆嚢疾患、慢性膵炎やIPMNなどの膵疾患について、当クリニックでの血液検査や腹部超音波検査、他施設でのCT検査やMRI検査などにより診断や経過観察が可能です。ご遠慮なくお申し出ください。