生活習慣病について

かぜの症状と治療

"かぜ"はくしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどの痛み・咳・痰・や発熱・頭痛・全身倦怠感・食欲不振などが現れます。また嘔吐や下痢などの胃腸症状が出現することもあります。

"かぜ" の原因は80~90%がウイルスであり、残り10~20%が細菌やマイコプラズマ、クラミジアといった病原微生物による感染が原因です。病原微生物に感染した場合は抗生物質による治療が必要にですが、ウイルス感染には抗生物質は必要ありません。ただしウイルスによるかぜに、細菌感染を合併している場合は抗生剤が必要です。

イラスト:風邪をひいている女性

"かぜ"を引き起こすウイルスは400種類以上あり、そのため1シーズンに何度も"かぜ"にかかるのです。 ウイルス性の風邪には抗生剤は効果がありませんが、ウイルス性の"かぜ"のほとんどは免疫力で自然と治っていくのです。
このため治療方法は、つらい症状を和らげる薬(痰を出しやすくする薬、咳を鎮める薬、熱を下げる薬など)を飲むことと、食事や水分を十分にとることで体力を回復に努めることです。

一方でインフルエンザウイルスなどは症状が重篤であるため、前もってワクチン接種が勧められます。最近では渡航者が多くなり、感染症の季節性が薄れてきており、夏期のインフルエンザ感染も散見されます。
クリニックまでご連絡ください。

高血圧

検診などで 「血圧が高めですよ」と言われたら・・・

イラスト:高血圧測定

高血圧って何ですか?

高血圧は血圧を調節する仕組みがうまく働かないためにおこります。
2019年に高血圧ガイドラインが改訂されて、高血圧の定義が少し変わりました。

一般的に成人では、下記のどちらかがあてはまると高血圧と診断されますが、ご家庭での血圧が重要なポイントです。

  • (診察室で測定して)収縮期血圧140mmHgまたは拡張期血圧90mmHg以上
  • (家庭で測定して) 収縮期血圧135mmHgまたは拡張期血圧85mmHg以上

高血圧が疑われる方には、家庭血圧測定をお願いしております。

イラスト:血圧測定

血圧が高いと言われても、痛みも何もないのですが?

健診などで血圧が高いと言われても、たいていの方は無症状です。

今、困ったことを感じないので放っておいてしまわれるのも仕方がないことかもしれません。
ですが、すべての臓器は血管に支えられています。
血圧が高いと血管に持続的に負担がかかります。
血圧が高いままでいると血管が動脈硬化を起こしやすくなり、腎臓病、心臓の病気(心筋梗塞・狭心症など)、脳卒中につながりやすくなります。

一方で腎臓病など他の原因で血圧が高いと、よりいっそう腎臓などにダメージを与えることもあります。
このような臓器のダメージを減らすためには、血圧を適正に下げていくことが大切です。

ではどうすれば?

高血圧には、原因がはっきりしない本態性高血圧症と、他の病気が原因となる二次性高血圧症があります。
まずは何か他の病気が隠れていないか検査しましょう。
糖尿病や腎臓病・ホルモン異常などの原因がはっきりすれば、その病気の治療を始めます。
しばらく治療を続けてもなかなか血圧が下がらない場合は、さらに詳しい検査が必要なため、 高次病院にご紹介することもあります。 高血圧治療の目標は140/90mmHg未満(家庭血圧では135/85mmHg未満)をめざしますが、 高齢者や糖尿病・腎臓病などの方は目標をもう少し厳しめに設定します。
原因のはっきりしない高血圧は、生活習慣の偏りがベースにあることが多いとされますので、 生活習慣を変えていくことが血圧によい影響をもたらします。

たとえばご自身にはこんな傾向がありませんか?

塩辛いものはお好きですか?外食や中食に偏っていませんか?

WHOでは1日の「食塩摂取量を6g未満にすること」が推奨されています。
日本人には食塩感受性高血圧(食塩摂取が多いことによって血圧が高くなってくる)の方が多いとされます。最近スーパーやデパートのお惣菜やお弁当などの中食やお店の外食でも塩分表示されているようですね。
ご自分が日常的にどれぐらい塩分を摂っているのか、計算してみてください。

イラスト:減塩

おうちの食事で塩分を減らしたい方には、国立循環器病センターが認証している「かるしおマーク」がついた食品を活用することもおすすめです。

イラスト:かるしお

積極的に塩分を減らしたいという方には、減塩指導も行っております。ご相談ください。

脂っこいものを摂りすぎていませんか?
知らないうちに体重が増えていませんか?

ご自身が20歳のときの体重を覚えていますか?ハタチの時より5Kg以上増えていたら、糖尿病など他の病気のリスクも高まります。

身体を動かしましょう

まずは日々の生活・家事で身体を動かせていますか?
ちょっと駅まで/ちょっと郵便局まで歩いていますか?
外出先では階段を使いますか?
電車では立って過ごしていますか?

歩くことは人間の根源的な動作です。
食後すぐ洗い物などに立つだけでもいい運動になりますし、お掃除などの時短・便利なグッズは、得てして身体を使う機会を奪いがちでもあります。

お酒を飲み過ぎていませんか?1日の適量ってどれぐらいなのでしょう?

アルコールを分解できる能力に個人差があるので、適量にも個人差はありますが、男性では、1日に日本酒1合またはビール中瓶1本または焼酎半合弱程度以下。
女性は男性に比べてアルコール代謝が遅いので、男性の2/3~1/2量に抑えることがお勧めです。
週に2日ぐらいは休肝日にすることもお忘れなく。

イラスト:禁酒・禁煙
なかなか禁煙できずにいませんか? 

タバコは血管を収縮させます。血管が収縮することで必然的に血圧は上がります。
肺の生活習慣病COPDの原因にもなります。 少しずつ卒煙をめざしましょう。
40歳以上で喫煙習慣のある方には、呼吸機能検査をお勧めします。
禁煙外来では、お薬でサポートしながら禁煙指導いたします。

ストレスをもてあましていませんか?

現代人はストレスと無縁では生活できませんが、何らかの方法でストレスを和らげるスベが必要です。

まずは数か月、心当たりのある項目を変えてみることをお願いしています。

このような点に気をつけながら生活を変えていっても目標まで血圧が下がらないときはお薬の出番です。
血圧を下げる薬にはさまざまな効果や副作用もありますので、飲み続けることでご自分にあった薬を見つけていきましょう。
また、血圧が目標値まで下がったら、薬をやめてしまいたくなるお気持ちはよく理解できます。

ですが、薬を飲み続けることで、良好なコントロールを維持できていることが多いので、自己判断でやめてしまうのはとても危険です。
いつまでお薬のサポートが必要なのか、お薬を卒業できるのかということは、主治医とよくご相談ください。

院長からのお願い

血圧は毎日決まった時間に測ることで、ご自分の血圧の変化がわかります。
血圧はあらゆる刺激に対する生体の反応ですから、一日のうちで高かったり変動したりするものです。
一喜一憂せず、気長に下げていくという意識が大切です。
「ヒトは血管とともに老いる」とは、かのオスラー博士の名言ですが、いつまでも血管を若々しく保ち、健康寿命を延ばすためにも、生活習慣の改善とお薬を用いた適切な治療を続けていきましょう。

イラスト:血圧測定

当院では薬じゃない高血圧治療にも取り組んでいます

『薬じゃない高血圧治療 CureApp』を導入しました。

『薬じゃない高血圧治療 CureApp』 株式会社CureApp 高血圧情報サイト 薬じゃない高血圧治療 スマート降圧療法についての説明動画はこちら

糖尿病

糖尿病の治療の基本は、まず食事療法と運動療法で、生活習慣を変えることから始まります。
この2つの治療でも血糖コントロールが不十分な場合は、お薬の治療を追加で行って良好な血糖コントロールをめざします。

放置すると目、腎臓の障害や脳や心臓をはじめとする血管の障害を引き起こします。早くから治療をおこなうことで、健康な人とは変わらない健やかな生活を送ることができます。ご相談ください。

イラスト:血糖測定

脂質異常症

脂質異常症とは、血液中にふくまれるコレステロールや中性脂肪などの脂質が、一定の基準よりも多い状態のことをいいます。血液中の余分な脂質が多くなると、動脈硬化を起こしやすくなり心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高くなります。高血圧は血管に強い圧がかかっており脂質異常症が重なると血管壁がさらに硬くなります。また糖尿病も血管がさらに硬くなる変化をもたらします。

健康診断で"脂質異常症"を指摘された時はなるべく早く受診してください。
治療は、生活習慣(食事や運動)の改善、内服治療などございます。

イラスト:高脂血症薬

高尿酸血症、痛風

血液中の尿酸値が7.0mg/dlを超えた状態が高尿酸血症といいます。これが長期化すると尿酸結晶が関節や皮下組織に沈着します。痛風腎となれば腎機能を低下させます。
腎臓を守りましょう。また、尿路に沈着すると尿路結石となり要注意です。

尿酸値を下げるために最も重要なことは、"食べ過ぎを防ぐ"ことです。中でもプリン体を多く含むもの(動物の内臓や魚介類の干物)は要注意です。また"お酒は適量に"です。どんなお酒にもいえます。また、"有酸素運動を定期的に行う"ことは重要です。
生活習慣の改善で困難な場合はお薬による治療がお勧めです。ご相談ください。

高尿酸血症をもっと知りたい方へ
イラスト:痛風発作
イラスト:健康な男性・女性

睡眠時無呼吸症候群(SAS)について

大きないびきとともに、睡眠中に何度も呼吸が止まる病気です。医学的な定義では、10秒以上呼吸が止まる「無呼吸」や、呼吸が弱くなる「低呼吸」が、1時間あたり5回以上繰り返される状態をいいます。

睡眠中の無呼吸がおきると、体が低酸素状態となります。このような無呼吸が長く続くと心臓・血管系の病気や多くの生活習慣病(高血圧・糖尿病・高脂血症)・肥満の発生と関連してきます。 一方で日常の睡眠の中で、低酸素状態になり脳が防衛的に目覚めて、呼吸が再開します。この状態が繰り返し続くと熟睡できず、睡眠不足の原因になります。「日中の強い眠気」や「倦怠感」「起床時の頭重感」「気分の落ち込み」などの症状が出現し、仕事や勉強がはかどらないなど、作業能率の低下や、性格上の変化をきたすこともあります。運転による交通事故を調査すると、その事故率は上昇するといわれます。

このような事でお悩みの方は当クリニックで、受診の後に自宅での簡易スクリーニング検査が可能です。簡易機器の予約・貸出を行なっています。

スクリーニング検査の後に、最適な精査・治療をご説明させて頂きます。

睡眠時無呼吸生涯(SAS)とは?

アレルギー

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